悲しみを振り払えなくても

君がいれば昨日よりも強くなれそうだ

エレファント・マンのパンフレットがとにかく優しい件について

 

突然ですが、先日、ジャニーズ WESTの小瀧望くんが出演している「エレファント・マン」を観劇してきました。

 

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エレファント・マンは実在したジョゼフ・メリックさんのお話を基にした戯曲。

1880年代の産業革命後のロンドン。膨張した頭部、著しく変形した身体、その外見から「エレファント・マン」と呼ばれる青年ジョン・メリックは、解剖外科医のトリーヴズとの出会いによって初めて人間らしい生活を手に入れることになります。今まで好奇の目に晒されてきたメリックでしたが、人々は彼が知的で、純粋な心の持ち主であることに気づき、彼に不思議なまでに引き寄せられていくのです。

(エレファント・マンHPより引用)

 

過去には映画化もされてる作品なんだけど、正直、のんたん(急なのんたん呼び)のエレファント・マン出演が発表されるまで、まったく知らなくて。だけど、映画では特殊メイクを施して演じられたジョン・メリックを特殊メイクなしで演じると聞いて、絶対に観たい!!!と思って頑張ってチケットを取って観劇してきました。(FCで取れず、一般でも取れず、一般の再販でなんとかチケット確保)

 

 

舞台はとにかくすごくて、引き込まれた。

この体勢と表情で2時間半ジョン・メリックを演じるのすごい!!!!表情で感情を表せない中で嬉しい感情も悲しい感情も怒りの感情も全部表現している小瀧望すごすぎる!!!!あたしはジョン・メリックのことを知らないけど、今舞台の上に立っているのは小瀧望じゃなく、間違いなくジョン・メリックだ!!!!この仕草は森さんの演出かな???メリックの可愛らしさが際立ってて好きだ!!!!善意とは?人と人との関わりとは?と考えさせられて、きっと今のあたしが観て感じたことと1年後のあたしがもしエレファント・マンを観たらきっと感じることは変わるだろうと思って、すべてこちら側に投げた上で委ねてくるあたたかな厳しさがとても好きだった!!!!!!!!ていうか、小瀧望はもっと舞台に出るべき人間だー!!!!!!!!

 

 

 

こんな感じで約2時間半の作品はあっという間だった。

どんな感じだよって思った方は是非配信観てください。あたしは劇場で2回観たけど配信も観ます。ちなみに劇場を出た後、すごいものを観てしまった興奮でしばらく手の震えが止まらなかった。それくらいすごかった………

 

ちょっと気になってくれた方がいたら、世田谷パブリックシアターのHPから舞台写真を見れるから、見てみてほしい。(切実)

 

 

 

 

さて、ここまでで約1000字書いてきたけど、本題はここからです。

 

エレファント・マンは作品自体も好きだったんだけど、パンフレットもとにかく素晴らしくてだな!!!!!

こんなに内容が充実したパンフレットは初めてだったし、とにかく優しい。

 

優しいとは?ってなるよね。わかる。パンフレットが優しいってなんだよ。でも優しいんだよ。

 

 

優しいポイント①作り手の解釈や気持ちを提示してくれる

 

あたしは基本的にネタバレにならないのなら、演者の解釈を知りたいと思ってるタイプだから、観劇前には積極的にパンフレットを読むし、関連の記事が載ってる雑誌も読むんだけど、エレファント・マンのパンフレットは適度な距離感で、それを教えてくれて。

のんたんは自分がメリックだとしたらこう思うだろうということを、近藤公園さんが最初に解釈したトリーヴズ像とそれを稽古初日に演出の森さんに崩されたこと、その他の演者さんのエレファント・マンへの解釈も丁寧に書かれていて、劇場で読んでてニヤニヤが止まらなかった。(怪しい)

 

特に読んだ瞬間にガッツポーズをしたくなったのは演出の森さんがエレファント・マンをやることを決めて、メリック役にどうか?とのんたんを紹介された時のエピソード。これをよんだあたしは森さんと同じように劇場で1人、密かに盛り上がってしまった。

 

 

 

優しいポイント②稽古の様子を教えてくれる

 

さっきも書いたように、あたしはネタバレにならないなら稽古場の様子も知りたいと思ってるタイプだから、稽古の様子を知れるのってとても嬉しくて。それはなぜかと言うとカンパニーが積み重ねてきたものを観るんだ!って自分の気持ちが引き締まるのと、心地よい緊張感を持てるから。

だから森さんとのんたんの対談は稽古でのエピソードがたくさん出てきて読み応えしかなくて。特に好きだったのは、のんたんが森さんから厳しく言われたというシーンについて。森さん的にはものすごく喜んで欲しいのに、のんたんは特段喜んでいない演技で、そんなのんたんに対して森さんが言った一言がとてもパンチが効いていて、あたしはそのシーンを観た時に、森さんの言葉を経てこの演技に行き着いたんだなぁって思って、全然ニヤニヤする場面でもないのにニヤニヤしてしまった。

 

 

 

優しいポイント③予習をしていかなかったオタクに優しい

 

これに関してはもう、本当にただただあたしが無知ってだけの話なんだけど、正直、エレファント・マンを今回観劇するにあたって、ジョゼフ・メリックさんのWikipediaを読んだくらいしか、事前知識を入れていなくて。それに加えて世界史が得意じゃないから物語の舞台であるヴィクトリア朝のイギリスのこともあまりわからない状態だったんだけど、パンフレットにはエレファント・マンの劇中キーワード集があって、これを読むだけで、かなり理解を深められる。痒いところに手が届くキーワード集。

ちなみに知ってるか知らないかで、より解釈に深みが出るなと思ったので、これからはもっとお勉強してから舞台を観に行こうとオタクは思いました。(毎日がお勉強です。)

 

 

 

こんだけ書き連ねてきたけど、たぶん、エレファント・マンのパンフレットの良さの1割程度も伝えられてなくて、語彙力がないことをオタクはとても悔やんでるんだけど、語彙力ないなりにブログを書くくらいエレファント・マンという作品も、パンフレットも素晴らしくて、これから観劇する人にも配信を見る予定の人にもパンフレットを購入して欲しいなって強い気持ちだよ!!!!(クソでかボイス)

 

 

 

パンフレット購入はこちらから(回しもんちゃうで)

 

 

配信チケットは11/20から発売やで(もう一回言うけど回しもんちゃうで)